前回のまとめ
ウィナー(勝ち札)で親番を奪う回数を増やし、
ルーザー(負け札)で親番を失う回数を減らそうという話でした。
では、もう少し実践的な話をしていこうと思います。
ペアで攻めよ
ペア攻めは非常に有効な手段です。いいことづくめ。
メリット1:弱いペアを出すことで、2個のルーザーを1個のルーザーで済ませられる
自分が親になった時に、3や4などのルーザーを1枚ずつ出していると枚数分親番を失ってしまいます。
しかしこれを3のペア、4のペアなどの形で出せば、2枚以上の弱いカードを1ルーザーとしてまとめることができます。ペアを出すごとに一手得できますね。
メリット2:ほかの人に強いペアを吐かせることで、ほかの人の2個のウィナーを1個にしてしまえる
前回、2や8のペアはバラバラに出して2回勝ちましょう!とかいう話をしました。
今回はペアで攻めることで、相手に2などの強いカードをペアで出させて、相手の戦力を削りましょう。前回のアドバイスを破らざるを得ない状況に相手を追い込もうということです。
賢い相手だとペア攻めされても我慢して、ウィナーのペアを出さずに温存するでしょう。その結果また親番を得ることができたら、それはそれでルーザーがノーマルになってルーザーが減ったので、おいしい展開です。
弱いペアを崩さない
ペアで攻める利点をみてきました。ではペアを崩してしまうとどういうことになるでしょうか。
自分が親番で、3のペアを持っているときに、わざわざ3を1枚ずつ出す人はいないと思います。しかし、ほかの人が3を出して、自分の手札には4のペアと9あたりのシングル、などというときに、小さい数字を処理することを優先して、ペアを崩してしまっていませんか?
4のペアを崩して1枚捨てても、4のペアという1個のルーザーが4のシングルという1個のルーザーになっていて、ルーザーが減っていません。つまり、ルーザーの処理ができていないことになります。
ほかの人がペアを持っていない状況をうまく作れれば(まれですが)、4のペアはワンチャンノーマルになる可能性を秘めています。しかし、4のシングルではルーザー確定です。ルーザーを処理するどころか、逆にルーザーを増やしている可能性もわずかにあるわけです。
また、ペアを崩してしまうことで、相手の2枚のウィナーを1個のウィナーにする効果がなくなってしまいます。
ルーザーが減らない、下手すればルーザーが増える、相手のウィナーは削れなくなる…弱い~中堅のペアはペアとして使うべきです。トリプルも同様です。
革命にも耐性のあるペア攻め
初期のカードから少しカードを出して中盤となり、手札がたとえば7枚という状況を想定してみます。
ウィナーの数はそこそこだけど、中堅のシングルが3つ、Kが2枚、Aが1枚、2が1枚というような手。
革命が起こらなければ悪くない手ですが、革命が起きた瞬間ルーザーまみれのひどい手になってしまいます。
しかしこれがペア3つ、8が1枚というような手なら。
ペアを出して、何か出されてもさらにペアを出す。それを誰も返せなければ8で切ってからペアで上がり。返されたら、8を出せる時までじっと待ち、相手が隙を見せたところで上がり。
このように、ペアを多く含む手は少ない手数で上がれるうえ、ペアはペアでしか返せないので相手も対応が難しく、数字が多少悪くても見た目以上に強い手になります。
ペア攻めをするには
簡単にペア攻めしよう!と言われても、手札にそんなたくさんペアないし…という人も多いと思います。
たしかに、配られた初期状態だとシングルがうじゃうじゃ何枚もあります。でもそんな手札の中に、4人戦であればなんだかんだ3ペア位持っているのが普通だと思います。そこから中盤に上に書いたような手札(ペア3組とウィナーが1~2枚みたいな)になるように、序盤にカードをテンポよく切っていきましょう。
ということは、いらないカードはなんでしょうか。弱い~中くらいのシングルのカードですね。序盤はこれらのカードを切っていき、中盤にペアやウィナーで構成された強い手札を持った状態に持ち込むことが大切です。
ジョーカーをウィナー×2にする
ルーザー候補のシングル2枚と、ジョーカーを組み合わせることで階段ができる場合、それを出しましょう。
階段は返すのが難しく、5人やそれ以上だと物理的に返せないケースも多いため、ルーザー2枚とジョーカーで作った階段をノーマルにすることができます。この場合、ジョーカーはルーザー2枚を処理しているため、実質ウィナー2個分の働きをしています。返されても、ルーザー2個をルーザー1個に減らしているため、最低限ウィナー1個分の働きは果たしています。
また、ルーザーを出し、ジョーカーで勝ち、別のルーザーを出す動きと、ルーザー2枚とジョーカーで作った階段を出す動きを比べてみます。前者は、ほかの人にもルーザー候補をノーマルとして処理するチャンスを与えてしまいます。しかし後者は、ほかの人が弱いカードを処理するチャンスを与えません。
ウィナー1~2個の働きをしたうえ、ほかのプレーヤーのチャンスをつぶす動きなので、ジョーカーの使い方として最高の動きになります。
席順を考慮しよう
今まで、自分の手札をどうさばいていくかを見てきました。
1人や2人でやるゲームならそれで十分なのですが、大富豪は大人数でやるゲームです。
なので、ほかの人との関係も大事になってきます。
ここではその中でもっとも重要な、席順についてみていきます。
上家を活用せよ
上家(自分の手番の直前の人)が親番を取り、3を出したとすると、4以上の好きなカードを処理できます。親番を取る目的はルーザーの処理なので、上家が親番を取ってくれると、ルーザー候補をノーマルとして処理することができて、実質自分が親番を取ったのと大差のない結果を得ることができます。
なので、上家が親番を取ることは大きなアドバンテージです。上家のウィナーは自分のウィナー、自分のウィナーは自分のウィナーという、ジャイアン的な発想でプレイすると、ウィナーの数を実質水増しすることができます。
下家を妨害せよ
今度は下家(自分の手番の直後の人)が親番を取り、3を出したとします。ほかの人が4、5などをテンポよく処理しました。自分は中くらい以上のカードしか出せず、ルーザーを処理できません。こうなってしまうと、自分以外の人がみんな得をして、自分だけ損をしてしまいます。
なので、下家は第三者に塩を送る憎い憎い悪魔です。親番を極力渡さないようにしましょう。下家がK、Aあたりを出していて自分に手番が回ってきたら、積極的に2やジョーカーをぶつけていきましょう。すると下家にダメージを与えられるだけでなく、間接的にほかの人全員の邪魔をすることができます。